CNCめも Ver.1.1 2009/12/03 0.全体の流れ      dxf      ncd CADソフト──→CAMソフト──→CNCソフト 本稿ではCADソフトにHO_CAD、CAMソフトにNCVC、CNCソフトにMACHを使っているものとして説明する。 1.dxfファイルの作成  部品面から設計していた場合は予め反転しておく。  また、白色の線と水色の線の原点が一致するようにしておく。 (1)<基板用カッターで加工する線をdxfファイルに書き出す>  水色の線以外を削除コマンドで削除する。  表示していないレイヤに不要なデータが残っていないことを確認する。  正しく削除されたことを確認してdxfファイルに保存する。  (入出力q → @ファイル → FDXF →@保存) (2)<エンドミルで加工する線をdxfファイルに書き出す>  Undoし、(1)を行う前の状態に戻す。  白色の線以外を削除コマンドで削除する。  正しく削除されたことを確認して別名のdxfファイルに保存する。 2.ncdファイルの作成  フリーのCAMソフト「NCVC」を使用するのでダウンロードする。 (1)<初期設定>…インストール後初回のみ  加工する際のZ軸原点を基板の切れ端(t=1.6)を使ってオフセットする場合の設定。  切込み量は刃物によって調整する必要がある場合がある。  ・工作機械の設定…実際の加工には影響しないので適当で良い。   オプション→工作機械の設定→Init.mmcを開く。   Fパラメータ省略時の速度(V) : 200 mm/min   G00移動速度 X軸 : 200 mm/min   G00移動速度 Y軸 : 200 mm/min   G00移動速度 Z軸 : 200 mm/min   新規保存ボタンからわかりやすい名前を付けて保存する。  ・CADデータの読み込み設定   オプション→CADデータの読み込み設定。   切削レイヤ名(L) : LAY0_*   原点データがないとき(T) : 左下  ・切削パラメータの設定(基板カッター用)   オプション→切削パラメータの設定→Init.nciを開く。   切削送り(F) : 200 mm/min   Z軸送り(G) : 200 mm/min   R点(R) : -1.0 mm   切り込み(C) : -1.8 mm (オフセット1.6mm+切り込み0.2mm)   新規保存からわかりやすい名前をつけて保存する。  ・切削パラメータの設定(エンドミル用、刃径1mmの場合)   オプション→切削パラメータの設定→Init.nciを開く。   切削送り(F) : 100 mm/min   Z軸送り(G) : 100 mm/min   R点(R) : -1.0 mm   切り込み(C) : -3.4 mm (オフセット1.6mm+切り込み1.6mm+捨て板の切り込み0.2mm)   新規保存からわかりやすい名前をつけて保存する。 (2)<基板カッター用データのncdファイルへの変換>   ファイル→開く→1.(1)で保存した基板カッター用のdxfファイルを開く。   ファイル→NCデータの生成→標準生成(1)   切削条件ファイルに先程作成した基板カッター用の切削パラメータファイルを指定する。   OKを押すとdxfと同名のncdファイルが作成され、開かれる。   この画面で切削パスや順序などを確認できる。 (3)<エンドミル用データのncdファイルへの変換>   同様に1.(2)で保存したエンドミル用のdxfファイルを開く。   同様にエンドミル用の切削パラメータファイルを指定し、変換する。 3.実際に加工する  MACHのAboutを開き、ライセンスが認識されているか確認する。  ライセンスが認識されていないと、ある行数で黙って止まってしまうので注意。  先に材料となる生基板と基板カッターをセットしておく。  エンドミルでの加工を行う場合は厚紙等の捨て板を敷くのを忘れずに。 (1)<機械の原点調整>  各軸の座標が表示されている左のRefAllZeroをクリックする。  いずれかの軸の原点センサが反応していると動かないので、原点センサ外に動かす。  うまくいけばZ軸→Y軸→X軸の順に原点センサを使って0点に移動する。  以降CNCの電源を切らないこと。2ステップ以内のズレを生ずる場合がある。  また、これ以降の各軸の移動は手で行わず、必ずCNCソフト上で行う。 (2)<加工原点の調整>  Z軸を材料すれすれまで下ろし、XYの原点を定める。このとき座標をメモしておく。  基板の切れ端がギリギリ通る高さにZ軸の原点を定める。 (3)<切削開始>  Load G-codeボタンをクリックし、先程変換した基板カッター用ncdファイルを読み込む。  Cycle Startボタンをクリックすると切削が始まる。 (4)<エンドミルでの加工>  切削が終わったら切削屑を除去し、エンドミルに付け替える。  (1)から繰り返す。(2)においてXYの原点はメモした値に合わせる。  (3)ではエンドミル用ncdデータを読み込む。  エンドミルでの加工中は切削屑が大量にでるので機械の邪魔をしないように注意しながら除去する。 以上